シュピッツァ

蹴球生活 football life の実験的ブログです。 多分、内容はかぶります。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
日を追うごとに噂が現実となりつつある、今年の夏の欧州サッカー移籍市場。
ビエラ(MF・フランス代表、アーセナル→ユベントス)やビエリ(FW・イタリア代表、インテル・ミラノ→AC.ミラン)などのビッグネームや、ジラルディーノ(FW・イタリア代表、パルマ→AC.ミラン)などの注目の若手の移籍が市場の話題を席巻している。

このようなイタリアのクラブの動きが活発なのに対し、スペインのクラブは、少々おとなしい印象を受ける。
そんな中で、今現在までの動きで注目すべきは、それまで移籍の噂が絶えなかったスペインの期待の若手、デル・オルノ(DF・スペイン代表)の移籍であろう。

デル・オルノは、アスレティック・ビルバオからイングランドのチェルシーへの移籍を果たした。
チェルシー以外にも様々なビッグクラブが触手を伸ばした逸材である。
そして、地方の中堅クラブであるアスレティック・ビルバオが、デル・オルノのような素晴らしい才能を見いだし、育てることに成功したのは、その独自の選手育成システムにある。

アスレティック・ビルバオは、バスク地方のクラブである。
バスク地方とは、スペイン北東部からフランスにまたがる地域を指し、そこに居住するバスク人は、独自の言語と文化を持つ誇り高き民族である。
フランス・スペイン双方の中央政府から独自の文化を継承することを禁じられる等の弾圧に耐えた歴史的経緯から、現在も両国からの分離独立運動が盛んなのだという。

アスレティック・ビルバオは、そんなバスクを象徴するかのごとく、外国人はもちろん、スペイン人であっても祖父母の代からバスク地方に居住している者以外の入団を認めないという、徹底した純血主義をとっている。
そんなビルバオは、「孤高のライオン」と呼ばれている。
同じく、バスク地方のクラブであるレアル・ソシエダ(純血主義はとっていない)がエレガントで美しいサッカーをするのに対し、ビルバオは、ライオンの名にふさわしく獰猛で果敢な攻撃サッカーを展開する。

他国や他の地域からの選手を受け入れずに、強さを保つため、ビルバオは、高度に発達したスカウト網を持ち、地域密着型の選手の育成を行なっている。

ビルバオのカンテラ(下部組織)のスカウトは、常にバスク地方の10歳以上の子供に目を配り、そのためには地域の学校などからも協力を得ているのだという。
スカウトの監視地域は細分化されたゾーンに分かれているため、その地域のほとんどの子供をカバーしうるのだそうだ。この、細分化された地域は、ビルバオの練習場のあるレサマにちなんで「ミニレサマ」と呼ばれている

そして、スカウトの目に留まった子供は、学校の協力を得て、レサマに連れてこられ、週1回の練習に参加する。
やがて、集められた100人ほどの子供たちのうち20人ほどが最終的にアルビンB(10歳クラス)として翌シーズンを戦うことになる。

しかし、こうして集められたサッカーエリートは、決してサッカー漬けの生活を送るわけではない。
彼らは、第一に学校での勉強や、他者を尊重し、敬うという礼儀作法などを教わることが優先され、サッカーの練習は、そのような普通教育の時間が終わった後に行なわれる。
そのような教育方針は、バスク地方の伝統として代々受け継がれてきたものだそうだ。そのため、バスクには、聡明で礼儀正しい若者が多いのだそうだ。

選手が勉強するための学費は、すべてクラブが負担し、学校の先生がつきっきりの中で選手は勉学に励む。
なぜなら、ビルバオは、技術面のみならず、人間的にも優れた選手を育成することを目指しているからなのだそうだ。
それは、ビルバオがクラブでの活躍にとどまらず、世界で活躍できる選手を輩出することを目標に、バスクを代表するのにふさわしい人格を持った、偉大な選手を育てることを目指していることを意味する。

近年、下部組織の選手が、外部から獲得した選手に凌駕され、活躍の機会を失っているクラブが後をたたない。
それは、サッカーがビジネスと結託し、結果主義に傾いていることが一因と思われる。
しかし、そのようなクラブ経営に多くの疑問が投げ掛けられている今こそ、地元の英雄を育てるためのビルバオの育成システムに注目すべきであろう。
スポンサーサイト
昨シーズンのチャンピオンズリーグを制したリバプール。
しかし、国内リーグでは5位と低迷。チャンピオンズリーグ出場権を逃し、ディフェンディングチャンピオンとして、特別に予備戦の出場が認められたほどだった。

昨シーズンのリバプールのチャンピオンズリーグにおける快進撃の立役者は、キャプテンのジェラード(MF・イングランド代表)であると言われている。
しかし、タイトルに飢えていたこの若きタレントは、シーズンを通じてビッグクラブへの移籍について噂されていた。
そんなジェラードを鼓舞し、彼のモチベーション高めてその才能を引き出したのが、シャビ・アロンソなのだという。

217596_MEDIUMLANDSCAPE.gif

シャビ・アロンソ・オラーノは、スペイン出身、1981年11月25日生まれの23歳。リバプール所属で、ポジションは守備的MF。

シャビ・アロンソは、中盤でパスをさばき、攻撃を組み立てるレジスタ(イタリア語で「演出者」の意)タイプの守備的MFである。
長短のパスを使い分け、自らも果敢に前線へと攻め上がる、視野の広さを感じさせる選手である。

シャビ・アロンソの父親、ミゲル・アンヘル・“ペリコ”・アロンソは、レアル・ソシエダそしてバルセロナ等に所属。
クラブおよび代表で活躍した偉大な選手である。
父と同じく、サン・セバスチャンの誇り高きクラブ、レアル・ソシエダでプロとしてのキャリアをスタートさせたシャビ・アロンソは、クラブが不振を極める中でも、光るプレーを見せ続けた。
そして、その才能に目を付けたリバプールに引き抜かれたのが、今からおよそ1年前の事である。

バスク地方は教育熱心な土地柄らしく、バスクの若者はみな、礼節をわきまえ、教育が行き届いているのだという。
もちろん、シャビ・アロンソも例外ではなく、普段の彼は、礼儀正しく聡明なのだそうだ。
ソシエダ時代にはきちんと大学で学業を修め、イングランドに渡った今も、英語で会見をこなしている。
一説によると、彼が早くからその才能に注目が集められていたにもかかわらず、ソシエダを出たのが昨年になったのは、サン・セバスチャンの大学を卒業するためだったとも言われている。
そのような彼の知性は、プレーにも現出している。

alonso.jpg

ボールを受け、パスを出す。
その一連の動作は早くて正確だ。
それはあたかも、会見やインタビューにおける彼の受け答えと重なる。

記者やインタビュアーからの質問を受けると、即座にその内容と意図を把握し、誠実で的確な答えを出す。

しかし、その意外性のあるプレーと同様に、その言葉にはきちんと意志が込められており、凡庸に終わることはない。

以前は、線の細さからくるコンタクトプレーの弱さやスタミナ不足が指摘されていた。
しかし、イングランドに渡ってからは、フィジカルに強いプレミアリーグに順応し、体を入れた逞しいプレッシングや、スペースに飛び込む積極的なポジショニングも披露している。

イングランドに渡ったシャビ・アロンソは、優雅な司令塔であるレジスタから、稀少品種である万能型守備的MFに変貌を遂げたのだ。

246243_BIGLANDSCAPE.gif

クラブではキーマンとなりつつある彼も、代表では未だ控えに甘んじている。
年令も近く、スタイルも似たもう1人の「シャビ」・・シャビ・エルナンデス(MF・スペイン代表、バルセロナ)にポジションを埋められているからだ。

昨季のスペインリーグ優勝の立役者の1人であるシャビ・エルナンデスからポジションを奪うのは、至難の業であろう。
しかし、初めての海外移籍で変貌を遂げ、チームやファンからの信頼を得たシャビ・アロンソなら、不可能ではないはずだ。

来年のW杯のピッチに、シャビ・アロンソの姿が見られることを期待している。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。