シュピッツァ

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先週、最終節を迎えたリーガ・エスパニョーラ。
3位に終わったビジャレアルは、見事に初のチャンピオンズリーグの出場権を獲得した。
そして、この大躍進の立役者は、チームの「王様」リケルメ。

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ファン・ロマン・リケルメ(左写真)は、アルゼンチン出身。1978年6月24日生まれの、現在26歳。所属はバルセロナだが、今季はビジャレアルへレンタル移籍をしている。
ポジションは攻撃的MFで、ゲームを作るタイプの選手である。

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リケルメは、抜群のテクニックと、視野の広さにより、中盤からゴールまでの攻撃を演出する。
ボールをキープし、前線にためを作る。
周りの選手を使いこなす才能に長け、前線で仲間が攻め上がるのを見計らって、相手の息の根を止めるスルーパスを送る。
その姿は、さながらピッチ上の魔法使いのようである。

2004年アテネオリンピックの得点王である、カルロス・テベス(FW・アルゼンチン代表、コリンチャンス)がマラドーナの系譜と言われるように、リケルメも、アルゼンチンの偉大なる先達の流れを汲む選手といえる。
優れたテクニックによりボールをキープし、前線でゲームメイクをするリケルメは、かつてアルゼンチン代表の中枢として活躍した、アリエル・オルテガ(MF)の姿と重なる。
すなわち、リケルメは、アルゼンチンにおける魔法使いの系譜を受け継ぐ者であると言えるだろう。

98年W杯でアルゼンチン代表を率いたパサレラ監督は、類い稀なタレントであるオルテガ(MF・元アルゼンチン代表)を中心にチームを作った。
周りの選手はオルテガを生かし、オルテガのために働いた。

しかし、このように突出した個に頼るサッカーは、脆かった。
アルゼンチンは悲願の優勝を達成するどころか、調子の上がらないオルテガと共に沈んだ。

そして、その後のアルゼンチン代表監督は、この苦い記憶が忘れがたかったのか、この魔法使いの系譜を汲むリケルメを召集しようとはしなかった。

また、リケルメが素晴らしい才能を持ちながら代表に召集されなかったのには、別の理由もあるようだ。

攻守の切り替えが速く、スピードが要求される伝統的アルゼンチンサッカーにおいて、前線でゆっくりボールをキープし、ためを作るタイプのリケルメは、扱いづらいのだという。

しかし、いずれの理由も、代表でのリケルメの必要性を否定する理由にはならないだろう。
まず、オルテガと重なる事については、そもそも、パサレラがオルテガを絶対的な存在にしてしまったという、監督の方針が敗因であり、このタイプの選手がチームに相応しくないというわけではない。
それに、当時のオルテガと違い、バルサで挫折を味わったリケルメは、強烈な個性を持ちながらも、他者との共存を図る柔軟性を持っていると思われるため、彼の調子の浮沈により、チームが振り回されることもないと考えられる。

また、伝統的アルゼンチンサッカーにそぐわないということについても、速攻とリケルメの遅攻を組み合わせることで、むしろ多様な攻撃を展開できると考えられるため、妥当な根拠とは言えないと思われる。
実際、ペケルマン現監督は、リケルメを召集し、リケルメの個性とチームを共存させることに成功している。
リケルメは、オルテガの呪縛から逃れ、新たなる魔法使いの系譜を作ることが出来たのだ。

優れたテクニックと、独特のゲームメイクから受ける印象と違い、素顔のリケルメは、取材を制限するほどシャイで感情を表に出すことが苦手なのだという。
多くを語らないリケルメは、記者に良い印象を持たれないことが多く、誤解を解くのに苦労しているのだそうだ。

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あの、両手を耳に当てるゴール後のパフォーマンスは、普段口数の少ないリケルメが感情を表に出す、数少ない瞬間でもある。
あのパフォーマンスは、リケルメの娘の大好きなトッポジージョというキャラクターを真似したもので、始めはゴールを娘に捧げる意味を持っていたそうだ。
今では観客とゴールの喜びを分かち合うパフォーマンスとして、日本代表の高原も真似するほど、世界中で浸透している。

代表では軌道に乗ってきたリケルメも、クラブについては、未だ先行きが不透明だ。
しかし、どこへ行こうとも、リケルメはまた、「王様」として、チームを導いてくれるだろう。
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